クレスダズラの神話

はじめに、海があった。
そこに原初の神より生み出されし三人の神が降り立った。
その神の名はアルマ=ユマ、アルガ=ダズラの姉妹と翼有る神メサ=コアトル。
降り立ちし神はこの地に大陸を作ろうと相談した。
そしてヒトを住まわせ繁栄させ豊かな土地にしようと三人は思案をはじめた。
生命を司るアルガ=ダズラは言った。
「大陸と生命を作るには媒介が欲しい」と。
何を媒介に大陸と生命を作るか三人は思案した。
そして、翼有る神メサ=コアトルは言った。
「ならば私を媒介とすればよい。」
アルガ=ダズラとアルマ=ユマは困惑した。
兄弟同然のメサ=コアトルが自身を大陸と生命の媒介になろうと言ったからだ。
「両目からは男と女が生まれよう。羽は麦となるだろう。口からは風が吹こう。四肢は大陸となろう。これ以上の媒介はないではないか。」
困惑する二人を眼にメサ=コアトルは続ける。
「私は死なないから大丈夫だ。ただ眠るのみ。ただし。私が再び起きる時はこの大陸が滅ぶ日となるであろう。」
滅びの予言をメサ=コアトルは口にする。
「我らの子らが争いを続けるようなら私は再び起きよう。そうならないよう、二人は我らの子らをみまもってほしい。」
メサ=コアトルがそう言うとアルマ=ユマとアルガ=ダズラが頷いた。
「では私が媒介としての封印を行おう。あとはアルガよ。頼んだぞ。」
破壊を司るアルマ=ユマが時空を断絶させた刃を出現させると、メサ=コアトルに向けて切りかかり一筋の涙を流した。
「メサよ。我らの大地となり見守ってほしい。」
「メサよ。我らの生命の源になってくれてありがとう。大地をここに作り羽より貴方に似た種族を作りましょう。」
アルガ=ダズラが倒れたメサ=コアトルの羽を何枚か抜き取り、倒れた身体に手のひらを当てると広大な大地が生まれた。
眼からはヒトの男と女が、翼からは麦をはじめとする農作物が、そして風が吹きはじめた。
そして、抜き取った羽より有翼人の男女が生まれ、指先からはサターニアの男女が、足の爪からアルビダの男女が生まれた。
「アルマ。これからは私たちでこの大陸を導いていきましょう。」
「アルガ。ああ。豊かな大陸にしよう。」

そうしてクレスダズラ大陸は生まれた。
――数百年後、大陸を二分する戦争が起きるまでは……。

 

画像ちいさいですがメサ=コアトルはこんな感じのヒトです。

野球大会途中ですが筆が乗ったので前々から描きたかったクレスダズラの神話を書きました。

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